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EURO2012 決勝|優勝は?スペイン × イタリアの結果。 [EURO 2012]
スペイン代表 vs. イタリア代表
2012年欧州選手権(EURO2012) 決勝
7月1日20:45(日本時間27:45)
(オリンピック・スタジアム - キエフ)
入場者数: 63,170
主審: Pedro Proenca (Portugal)
スペイン 4-0 イタリア
(前半2-0)
得点者(スペイン):
14' ダビド・シルバ(マンチェスター・シティ)
41′ ジョルディ・アルバ(バレンシア→バルセロナ)
84′ フェルナンド・トーレス(チェルシー)
88′ フアン・マタ(チェルシー)
スペインが史上初の連覇達成!! ポーランドとウクライナで共催されていたEURO2012(欧州選手権)は1日、ウクライナのキエフで決勝を行った。EURO初の連覇を狙うスペインと、1968年大会以来、44年ぶりの欧州制覇を目指すイタリアの激突。スペインは前半14分にMFダビド・シルバのゴールで先制すると、同41分にもDFジョルディ・アルバが追加点。後半39分に途中出場のFWフェルナンド・トーレス、同43分にも同じく途中出場のMFフアン・マタがゴールを決め、4-0で快勝した。EURO史上初の連覇となったスペインはEURO2008、10年南アフリカW杯、EURO2012という前人未到の“3連覇”を達成。サッカーの歴史に新たな1ページを刻み、“世界最強”を証明した。
スペインはPK戦の末に競り勝ったポルトガルとの準決勝から先発一人を変更。FWネグレドに代わってMFセスクが2試合ぶりに先発し、“ゼロトップ”システムを採用した。グループリーグ初戦では1-1で引き分けた“新旧W杯王者”による再戦。グループリーグでは3バックを採用したイタリアだが、この日は4-4-2で臨んだ。ドイツとの準決勝(2-1)からは先発一人を変更し、故障明けのDFアバーテが2試合ぶりに先発した。
スペインは前半7分、MFシャビの右CKからDFセルヒオ・ラモスがヘディングシュート。同10分には中央からシャビがセスクとのワンツーで崩し、PA手前から右足を振り抜いた。いずれもシュートはゴール上に外れたが、序盤から確実にフィニッシュに持ち込み、イタリアを押し込む。
すると前半14分、MFイニエスタのスルーパスにセスクが反応。右サイドを深くえぐってマイナスに折り返し、ダビド・シルバがヘディングで押し込んだ。鮮やかな崩しから先制のゴールネットを揺らしたスペイン。高い位置からの積極的なプレッシングと流動的なパスサッカーでイタリアを翻弄し、スペインらしい試合運びで主導権を握った。
イタリアは前半21分にDFキエッリーニが負傷交代するアクシデント。代わってDFバルザレッティが左SBに入った。中3日のスペインに対し、中2日のイタリア。なかなか運動量が上がらず、ミスも目立つ。前半33分にFWカッサーノ、同38分にFWバロテッリと2トップがミドルシュートを狙うが、攻撃は単発。セットプレーのチャンスもGKカシージャスの牙城を崩せず、4試合連続無失点中のスペインの堅守を脅かすことができなかった。
逆にスペインは前半41分、左サイドをオーバーラップしたジョルディ・アルバがシャビに預け、一気に前線まで駆け上がる。そこにシャビから絶妙なスルーパスが通り、ジョルディ・アルバが左足でシュート。今夏のバルセロナ移籍が決まった左SBの国際Aマッチ初ゴールが決まり、スペインが2-0とリードを広げて前半を折り返した。
イタリアは後半開始からカッサーノに代えてFWディ・ナターレを投入。後半1分、アバーテの右クロスにディ・ナターレが頭で合わせ、いきなりチャンスに絡むと、同6分にもMFモントリーボのスルーパスからディ・ナターレが決定機を迎えたが、左足のシュートは至近距離でGKカシージャスの好セーブに阻まれた。
後半12分、モントリーボに代えてMFチアゴ・モッタを投入し、早くも3枚目の交代カードを切ったイタリアだったが、その直後に思わぬ事態が待っていた。後半15分、その3分前にピッチに入ったばかりのチアゴ・モッタが右太腿裏を負傷。そのまま担架で運び出されると、交代枠を使い切っていたため、残り30分間、10人での戦いを余儀なくされた。
労せずして数的優位に立ったスペインは余裕の試合運びでゲームを進める。イタリアにチャンスらしいチャンスを与えることなく、試合は終盤へ。そして後半39分、高い位置でボールを奪うと、シャビが絶妙なスルーパス。途中出場のフェルナンド・トーレスが抜け出し、冷静に右足で流し込んだ。3-0と試合を決定づけると、同43分にもトーレスの横パスから途中出場のマタがダメ押しゴール。守備陣も5試合連続完封に抑え、EURO決勝では最多得点差となる4-0の圧勝でスペインが大会史上初の連覇に花を添えた。
EURO2012 準決勝|バロテッリ2発!!イタリアが優勝候補ドイツを破り決勝進出! [EURO 2012]
ドイツ代表 vs. イタリア代表
2012年欧州選手権(EURO2012) 準決勝
6月28日20:45(日本時間27:45)
(ワルシャワ国立競技場 - ワルシャワ)
入場者数: 58,500
主審: Stephane Lannoy (France)
ドイツ 1-2 イタリア
(前半0-2)
得点者(イタリア):
94' [PK] メスト・エジル(レアル・マドリー)
得点者(イタリア):
20' マリオ・バロテッリ(マンチェスター・シティ)
36' マリオ・バロテッリ(マンチェスター・シティ)
ユーロ2012準決勝が29日に行われ、イタリアが2-1でドイツを下し、3大会ぶりの決勝進出を決めた。
ドイツは前線にマリオ・ゴメスを配置し、その下に左からルーカス・ポドルスキ、メスト・エジル、トニ・クロースという顔ぶれに。一方のイタリアは、けがから復帰したジョルジョ・キエッリーニが左サイドバックに入り、2トップにはマリオ・バロテッリ、アントニオ・カッサーノが名を連ねた。
最初にチャンスを迎えたのはドイツ。5分、CKからマッツ・フンメルスが押しこむが、ゴールライン手前でアンドレア・ピルロに阻まれる。一方のイタリアは20分、左サイドでボールを受けたカッサーノが巧みなターンでDF2人をかわしてクロス。これをバロテッリが頭で合わせて、イタリアが先制点を挙げた。
追いつきたいドイツは、27分にメスト・エジルがシュート。35分にはサミ・ケディラが強烈なミドルシュートを放つが、いずれもジャンルイジ・ブッフォンに阻まれる。すると36分、ドイツのCKを防いだイタリアがカウンターを発動。リッカルド・モントリーヴォのパスに抜け出したバロテッリが強烈なシュートを叩きこみ、2-0として前半を折り返した。
ドイツはゴメスに代えてミロスラフ・クローゼ、ポドルスキに代えてマルコ・ロイスを投入し、攻勢をかける。48分にはロイスがシュートを放つと、49分にはワンツーでペナルティーエリアに侵入したフィリップ・ラームが決定機を迎えるも、シュートはバーの上を越えてしまう。62分にはロイスが直接FKを狙うも、ブッフォンの好セーブに阻まれた。
イタリアは鋭いカウンター攻撃で好機を演出。67分、75分にはクラウディオ・マルキージオが立て続けに決定機を迎えるものの、ゴール枠を捉えることはできず、82分には裏に抜け出したアントニオ・ディ・ナターレがシュートを放つが、サイドネットを揺らすに留まり、ダメ押し点を奪うことができない。
ドイツは後半ロスタイム、エジルがPKを決めるものの、反撃もここまで。2-1で試合終了となり、巧みな試合運びを見せたイタリアがフランスに敗れて準優勝となった2000年以来、3大会ぶりとなる決勝進出を果たした。
7月1日の決勝では、史上初の大会連覇を狙うスペインと対戦する。
EURO2012 準決勝|決勝進出は? イベリア半島対決 ポルトガル × スペインの結果 [EURO 2012]
ポルトガル代表 vs. スペイン代表
2012年欧州選手権(EURO2012) 準決勝
6月27日20:45(日本時間27:45)
(ドンバス・アレーナ - ドネツク)
入場者数: 51,500
主審: Cuneyt Cakir (Turkey)
ポルトガル 0-0 スペイン
(前半0-0)
<延長戦>
<PK戦>スペイン 4-2 ポルトガル
Spain. × 〇 〇 〇 〇 4
Portugal × 〇 〇 × - 2
EURO2012(欧州選手権)は27日、準決勝の1日目を行った。ポルトガルは速攻から多くのチャンスをつくったが、シュートを枠に飛ばすことができず、90分を0-0で終える。
延長に入ると、スペインが何度もゴールに迫ったが、得点は挙げられなかった。今大会2度目のPK戦では、ともに1人目が外す波乱のスタート。4人目のDFブルーノ・アウベスのシュートがクロスバーに嫌われたポルトガルに対し、スペインは4人全員が成功。PK戦を4-2で制したスペインが、2大会連続4回目の決勝進出を決めた。スペインは7月1日の決勝で28日に行われる準決勝・第2試合のドイツvsイタリアの勝者と対戦する。
初優勝を目指すポルトガルと、連覇を狙うスペインの“イベリア半島対決”が実現。スペインのビセンテ・デル・ボスケ監督は、MFセスクを外し、今大会これまで出場機会のなかったFWアルバロ・ネグレドをスタメンに抜擢した4-3-3を採用した。
一方のポルトガルも、21日の準々決勝・チェコ戦(1-0)からの変更は一人。同試合で負傷したFWエルデル・ポスティガを外し、FWウーゴ・アルメイダをスタメンで起用している。
9分に最初の決定機をつかんだのはスペインだった。MFイニエスタが左サイドでワンツーを見せPA内に侵入し、ネグレドにパス。ボールがこぼれたところに右SBアルベロ・アルベロアが詰めてシュートを打ったが、ゴールマウスを捉えきれない。
ポルトガルも左サイドから仕掛けるC・ロナウドが存在感を見せる。14分にゴール前にクロスを入れたかと思えば、その3分後には自ら倒されFKを獲得。角度のあまりない位置から直接狙ったが、シュートは壁に当たった。
前半29分にはスペインも反撃に出る。ネグレドがPA内でボールをキープし、左サイドに展開。MFシャビ・アロンソを経由し、最後はイニエスタがゴールを狙ったが、シュートは惜しくもクロスバーを越えて行った。同31分にはポルトガルも前線からのプレスでボールを奪い取ると、即座にC・ロナウドに預ける。しかし、C・ロナウドの強烈なシュートは、ゴール左に外れて行った。このまま前半はポルトガルが多くのチャンスをつくったが、0-0のままで折り返す。
後半もリズムをつかめないスペインは、9分にネグレドを下げて、MFセスク・ファブレガスをピッチに送り込む。しかし、流れは変わらずに、後半12分、13分とポルトガルはアルメイダがゴールを狙うが、得点は挙げられない。スペインは後半15分に2人目の選手交代を行う。MFダビド・シルバを下げて、MFヘスス・ナバスをピッチに送り出した。
同22分にはGKが前進していたのを見たシャビ・アロンソが、自陣で得たFKから直接ゴールを狙ったが、左に逸れて行く。その1分後にはMFシャビがミドルシュートを放ったが、GKの正面を突いた。
ポルトガルは同27分にC・ロナウドが倒されてFKを獲得する。C・ロナウドは強烈なシュートでゴールを狙ったが、ボールは上に外れた。後半36分にはポルトガルがアルメイダを下げて、FWネルソン・オリベイラを起用する。その6分後にはスペインが最後の交代枠を使い、シャビを下げてFWペドロ・ロドリゲスを投入する。そのまま0-0で試合は推移する中で、後半ロスタイムにもC・ロナウドが強烈なシュートでを放ったが、これもGKイケル・カシージャスの頭上を越えて行き、0-0で90分を終えた。
延長に入ると、スペインがポルトガル人内でボールを回す時間が長くなる。延長前半13分には、最終ラインを抜け出したヘスス・ナバスがシュートを放つが、シュートは大きく外れる。その直後には左サイドからの低いクロスを、ゴール前に飛び込んだイニエスタがボレーで捉えたが、右に逸れて得点を挙げられない。延長前半のロスタイムには、直接FKをDFセルヒオ・ラモスが蹴り、ゴールを狙ったが、GKルイ・パトリシオの上を通過して行った。
延長後半のキックオフ前に、ポルトガルはMFミゲル・ベローゾを下げて、MFクストディオを投入する。中盤が活性されたことで、ポルトガルも盛り返したが、シュートには持ち込めない。逆に7分にはPA内にヘスス・ナバスが侵入し、縦へ仕掛けてシュートしたが、ボールはDFにブロックされ、GKに抑えられた。
キックオフから113分が過ぎたところで、ポルトガルはMFラウル・メイレレスに代えてFWシルベストレ・バレラをピッチに送り出し、交代枠を使い切った。延長後半9分には、スペインのペドロがポルトガルの最終ラインを突破しかけたが、戻ってきたDFにボールをクリアーされる。アタッキングサードで細かくパスをつなぎながら、サイドからクロスを入れるスペインだが、中央に長身の選手がいないため、フィニッシュにつなげられない。結局。120分をスコアレスで終え、試合の決着はPK戦に委ねられることとなった。
PK戦の先行はスペイン。1人目のシャビ・アロンソのシュートはGKパトリシオが横っ飛びでセーブ。ポルトガルの1人目、MFジョアン・モウチーニョのシュートもGKカシージャスが止める。スペインの2人目、イニエスタとポルトガルの2人目DFペペはともにゴールを決めた。スペイン3人目のDFジェラール・ピケもきっちりゴール左に決めると、ポルトガルの3人目にはナニが登場。ゴール左上にシュートを突き刺し、2-2に持ち込む。スペインの4人目はDFのセルヒオ・ラモスは、チップキックを決めた。迎えたポルトガルの4人目はDFブルーノ・アウベス。このシュートはクロスバーに嫌われてしまう。決めればスペインの勝利が決まる5人目のキッカーはセスク。シュートは左ポストに当たり、ゴールの中に吸い込まれ、4-2でスペインが勝利した。
C・ロナウド擁するポルトガルを退けたスペインは、史上初の大会連覇に王手をかけた。
EURO2012 準々決勝|イングランド × イタリアの結果 [EURO 2012]
イングランド代表 vs. イタリア代表
2012年欧州選手権(EURO2012) 準々決勝
6月24日20:45(日本時間27:45)
(オリンピック・スタジアム - キエフ)
入場者数: 56,500
主審: Pedro Proenca (Portugal)
イングランド 0-0 イタリア
(前半0-0)
<PK戦> イタリア 4-2 イングランド
イタリア :〇 × 〇 〇 〇 4
イングランド:〇 〇 × × 2
EURO2012(欧州選手権)は24日、準々決勝の4日目を行った。今大会初のPK戦にもつれた一戦は、00年大会以来3大会ぶりの4強進出を目指すイタリアが、イングランドをPK戦の末に4-2で下して準決勝進出を決めた。前半から攻勢に試合を進めたイタリアは、多くのチャンスをつくったが得点を挙げることはできず。延長後半も人数を掛けた攻撃でイングランドゴールに迫ったが、120分間ゴールを挙げられなかった。結局、試合は0-0のまま勝敗の行方はPK戦にもつれ込む。両チーム、1人ずつが失敗して迎えたイングランドの4人目、DFアシュリー・コールのシュートをGKブッフォンが止めると、イタリア5人目のMFディアマンティが決めて、イタリアが勝利した。イタリアは28日の準決勝でドイツと対戦する。
グループステージ第3戦のウクライナ戦(1-0)で、FWルーニーの出場停止処分が解けたイングランドは、布陣に変更はなし。伝統の4-4-2で、この一戦を迎えている。
一方、グループステージで3バックと4バックを併用したイタリアは、MFデ・ロッシを本来の中盤で起用する4-4-2を採用した。しかし、グループステージの第3戦のアイルランド戦(2-0)で負傷したDFキエッリーニ、MFチアゴ・モッタはベンチでキックオフを迎え、代役としてDFボヌッチ、MFモントリーボが先発に名を連ねた。また、FWバロテッリも2試合ぶりにスタメン出場を果たしている。
今大会、「まるでイタリアのようだ!」と守備的な戦い方が、不評を買っているイングランドは、この試合の立ち上がりも中盤と最終ラインの8人がブロックをつくる慎重な戦いぶりを見せる。対するイタリアは、キックオフからアグレッシブにプレスを仕掛けた。2分にはデ・ロッシが左足で放ったシュートが左ゴールポストを叩き、イングランドゴールを脅かした。
いきなり、あわやのピンチをポストに助けられたイングランドも、これで目が覚めたのか、5分に反撃に出る。右サイドからパスをつなぎチャンスをつくると、ゴール前に侵入したDFグレン・ジョンソンがゴール前でフリーになって、シュートを放つ。しかし、これはブッフォンが落ち着いて防ぎ、得点を許さなかった。
これを機にイングランドは左右から積極的に仕掛けて、チャンスをつくり出す。12分には再び右からグレン・ジョンソンがチャンスメーク。クロスはブッフォンにパンチングされたが、こぼれ球をMFパーカーが拾ってシュートを放ったが、右に外れて行った。15分にもグレン・ジョンソンのクロスにルーニーがヘッドで合わせたが、これも枠を捉えることはできなかった。
押し込まれたイタリアが、鋭いカウンターを見せたのは25分だった。MFピルロのロングボールをバロテッリが最終ラインの背後を取って、ループシュートを狙った。しかし、戻ってきたDFテリーにブロックされて、チャンスを生かせない。32分にもバロテッリはイングランドDFラインの裏に入り込み、ボレーシュートを放ったが、シュートはマンチェスタ・シティでのチームメイトであるGKジョー・ハートにキャッチされた。
33分にはイングランドのマンチェスター・ユナイテッドでもコンビを組む2トップがゴールに迫る。ルーニーとのワンツーからFWウェルベックがイタリアゴールを狙ったが、シュートをふかしてしまった。
37分には見せ場の少なかったFWカッサーノもミドルシュートでゴールを狙ったが、コースが甘くGKハートにしっかりと抑えられる。41分にもイタリアはピルロがPA内右のカッサーノに柔らかいボールを入れる。カッサーノが頭で折り返したところにバロテッリが詰めたが、寸前でDFにクリアーされた。互いに多くのチャンスをつくった前半は、0-0で終了。
前半61%のボール支配率を誇り、相手の3倍となる12本のシュートを放ったイタリアは、後半も最初にチャンスをつかむ。3分にゴール前でデ・ロッシがボレーシュートを打ったが右に外れて行った。後半7分にもイタリアは猛攻を見せる。デ・ロッシのミドルシュートをハートが弾くと、バロテッリが詰める。これもハートが弾くとモントリーボが詰めたが、シュートは枠の上を越してしまう。同15分にもバロテッリはテリーを背負いながらも高く浮いたボールを胸でトラップし、オーバーヘッドシュートを狙ったが、得点にはつながらない。
押し込まれているイングランドは、後半16分に一気に2人を交代して流れを変えようとする。MF ミルナーとウェルベックを下げて、MFウォルコットとFWアンディ・キャロルがピッチに入った。
後半20分には途中交代の2人がチャンスをつくる。右からウォルコットが折り返したボールを、ゴール正面でアンディ・キャロルがDFと競り合い、こぼれたボールをヤングが狙ったが、DFにブロックされた。同32分にもMFジェラードのFKにルーニーが飛び込んだが、合わせられず。ゴール前に飛んだボールはブッフォンがキャッチした。
後半33分にはイタリアも最初の交代を行う。カッサーノを下げて、MFディアマンティが起用された。さらに35分にデ・ロッシに代えてMFノチェリーノを送り出す。36分にはディアマンティがミドルシュートでゴールを狙ったが、これもハートにキャッチされた。44分にはノチェリーノがPA内でロングボールを受けて、シュートを放ったが、グレン・ジョンソンがブロックした。
後半ロスタイムにイタリアは、DFアバーテを下げて、DFマッジョを起用し、交代枠を使い切った。ロスタイム4分にはイングランドもアシュリー・コールが左サイドを攻め上がり、クロスを入れる。ファーサイドでアンディ・キャロルが折り返し、ルーニーがオーバーヘッドで狙ったが、シュートは枠の上に外れて行った。このまま90分をスコアレスで終えた両チームは、今大会初の延長戦を戦うことになった。
延長前半4分、イングランドはパーカーを下げて、MFヘンダーソンを送り出し、交代枠を使い切った。イタリアは1トップ気味になったバロテッリにボールを集めると、バロテッリはやや遠くからでもシュートを狙うが、ゴールは決まらない。同11分にもディアマンティのクロスが、ゴール前に流れて左ポストに嫌われる。
105分を終えて得点の入らない試合は、延長の後半を迎えた。イタリアは最後の力を振り絞り、イングランドゴールに迫る。延長後半8分にはDFバルザレッティの折り返しを、ディアマンティが狙ったが、シュートは枠外へ飛ぶ。延長後半10分にはディアマンティが縦へ突破し、ゴール前にクロスを入れる。これをノチェリーノが合わせてゴールネットを揺らしたが、オフサイドと判定されてゴールは認められない。このまま120分は0-0で終了し、ベスト4最後の切符はPK戦で決着をつけることとなった。
先行のイタリアは、1本目をバロテッリが決める。対するイングランドも、キャプテンのジェラードがゴール左に決めて1-1。イタリアの2人目のキッカーを務めたモントリーボは、ゴール左にシュートを外してしまう。イングランドの2人目のルーニーはブッフォンの逆を突き、後攻のイングランドが2-1とリードした。
イタリアの3人目を務めたピルロは、フワリとボールを浮かせるチップキックを決める。続くイングランドの3人目、ヤングは右足を思い切り振り抜いたが、シュートはクロスバーを叩き、3人目を終えて2-2となる。イタリアの4人目のノチェリーノは、GKの逆に決める。イングランドは4人目にA・コールがキッカーを務めたが、シュートは右に飛んだブッフォンにキャッチされてしまう。イタリア5人目のキッカーとなったディアマンティが冷静にシュートを決め、イタリアが3大会ぶりの4強進出を決めた。
EURO2012 準々決勝|スペイン × フランスの結果 [EURO 2012]
スペイン代表 vs. フランス代表
2012年欧州選手権(EURO2012) 準々決勝
6月23日20:45(日本時間27:45)
(ドンバス・アレーナ - ドネツク)
入場者数: 47,000
主審: Nicola Rizzoli (Italy)
スペイン 2-0 フランス
(前半1-0)
得点者(スペイン):
19' シャビ・アロンソ(レアル・マドリー)
91' (PK)シャビ・アロンソ(レアル・マドリー)
EURO2012(欧州選手権)は23日、準々決勝の3日目を行い、史上初の連覇を狙うスペインがフランスに2-0で快勝し、2大会連続の4強入りを決めた。前半19分、MFシャビ・アロンソの今大会初ゴールで先制すると、後半ロスタイムにもシャビ・アロンソがPKでダメを押した。優勝した00年大会以来、3大会ぶりの準決勝進出を目指したフランスは零封負けを喫し、ベスト8で姿を消した。スペインは27日の準決勝でポルトガルと対戦する。
スペインはFWフェルナンド・トーレスに代わってMFセスクが3試合ぶりに先発。1-1で引き分けたグループリーグ第1戦のイタリア戦と同じメンバーで、セスクが最前線に位置する“ゼロトップ”システムを採用した。
DFメクセスが出場停止のフランスは0-2で敗れたグループリーグ最終戦のスウェーデン戦から先発4人を変更。メクセスに代わるCBではDFコシールニーが今大会初先発となった。システムは4-2-3-1を継続したが、これまで右SBを務めてきたDFドビュシが中盤の右サイドに入り、右SBには今大会初先発のDFレヴェイエールが入る守備的な布陣。MFナスリが今大会初めてベンチスタートとなり、トップ下ではMFマルダが3試合ぶりに先発した。
ドビュシとラバレールという右SB2人を起用したフランスは守備時にはドビュシも最終ラインにまで下がり、5バック気味になる。ドビュシがDFジョルディ・アルバ、レヴェイエールがMFイニエスタをケアし、スペインの左サイドを警戒したが、そんなフランスの対策をあざ笑うようにスペインが先制点を奪った。
前半19分、左サイドで仕掛けたイニエスタが背後をオーバーラップしてきたジョルディ・アルバに絶妙なスルーパス。ドビュシは必死に追いすがるが、体勢を崩してピッチに倒れる。その横をすり抜けたジョルディ・アルバのマイナスのクロスにファーサイドから飛び込んだシャビ・アロンソがフリーでヘディングシュート。下に叩き付けてゴールネットを揺らし、フランスの“左サイド包囲網”を難なく打ち破った。
先制点で勢い付くスペインは前半20分にMFシャビ、同29分にイニエスタがシュートを狙う。圧倒的なボールポゼッションで次々とチャンスをつくり出した。一方、いきなりゲームプランを崩されたフランスは攻め手なく、沈黙。前半32分、負傷明けで2試合ぶりに先発復帰したMFカバイェが直接FKを狙うが、ゴールの枠を捉えたシュートもGKカシージャスに弾かれた。
1点ビハインドで前半を折り返したフランスは何とか反撃を狙う。後半8分にはFWベンゼマのスルーパスにMFリベリが抜け出しかけたが、DFセルヒオ・ラモスが落ち着いて対応した。同15分、左サイドで粘ったリベリのクロスからドビュシがヘディングシュート。ようやく流れの中から決定的なチャンスをつくったが、シュートはゴール上に外れた。
フランスは後半20分、ドビュシとマルダを下げ、MFメネズとナスリを投入する。対するスペインも同20分にMFダビド・シルバに代えてFWペドロ、同22分にはセスクに代えてフェルナンド・トーレスをピッチに送った。互いに選手を入れ替え、フランスは同点ゴール、スペインは試合を決める2点目を狙った。
スペインは後半24分、左サイドを抜け出したペドロの折り返しにF・トーレスが走り込むが、目前でコシールニーがスライディングでカット。フランスも同26分、リベリがMFブスケツのミスを突いて左サイドを突破したが、クロスはGKカシージャスが体を張って抑えた。
試合は1点差のままこう着した展開が続き、フランスは後半34分、MFエムヴィラに代えてFWジルを投入し、3枚目のカードを切る。攻撃の枚数を増やし、最後の反撃を仕掛けるが、スペインの守備陣も集中を切らさなかった。逆に後半45分、スペインはPA内で仕掛けたペドロがレヴェイエールに倒され、PKを獲得。これをシャビ・アロンソが落ち着いてゴール左へ蹴り込み、2-0と試合を決定づけた。そのまま試合終了を迎え、これで3試合連続の完封勝利。EURO史上初の連覇、さらにはEURO、W杯、EUROという前人未到の“3連覇”へ、また一歩前進した。
EURO2012 準々決勝|ドイツ×ギリシャの結果 [EURO 2012]
ドイツ代表 vs. ギリシャ代表
2012年欧州選手権(EURO2012) 準々決勝
6月22日20:45(日本時間27:45)
(PGEアレーナ - グダニスク)
入場者数: 43,000
主審: Damir Skomina (Slovenia).
ドイツ 4-2 ギリシャ
(前半1-0)
得点者(ドイツ):
39' フィリップ・ラーム(バイエルン・ミュンヘン)
61' サミ・ケディラ(レアル・マドリー)
67' ミロスラフ・クローゼ(ラツィオ)
73' マルコ・ロイス(ボルシア・メルヘングラッドバッハ)
得点者(ギリシャ):
49' ゲオルギオス・サマラス(セルティック)
89'(PK) ディミトリオス・サルピンギディス(PAOKテッサロニキ)
EURO2012(欧州選手権)の準々決勝2日目が22日に行われた。全グループ中唯一の3連勝で勝ち上がってきたB組首位・ドイツはA組2位のギリシャと対戦。一時は1-1に追いつかれるも、後半にMFケディラやFWクローゼらのゴールで3点を追加。終了間際にはPKで失点するも、4-2で逃げ切り勝利を飾った。2大会連続の4強入りを決めたドイツは28日に行われる準決勝でイングランド対イタリアの勝者と戦う。
ドイツはこれまで同様に4-2-3-1システムを採用。出場停止明けのDFボアテングが先発復帰を果たしたほか、前線の3選手を変更。2列目は右からMFロイス、MFエジル、FWシュールレ。1トップはクローゼが入った。ロイス、シュールレ、クローゼは今大会初先発となった。
対するギリシャは左SBホレバスと主将のMFカラグニスが累積警告による出場停止。トップ下にはMFカツラニスが入った。
序盤からドイツが試合の主導権を握った。開始4分には早くもビックチャンス。PA右からMFケディラが放ったシュートはGKに弾かれるも、こぼれをシュールレが押し込んだ。しかしオフサイドの判定。得点にはつながらない。同23分にはロイスが中央からドリブル突破。左サイドを並走してきたクローゼとのワンツーから右サイドへはたく。これを受けたエジルがPA右からシュートを放つもDFにクリアされた。さらに直後の24分には右サイドからチャンスを演出。エジルの右クロスをニアサイドのロイスがワンタッチで折り返し、最後はクローゼがシュート。これは枠を外れた。再三の決定機も決めることはできない。
それでも前半39分についに均衡を破る。ボアテング、エジルとつなぐと抜け出したラームがPA左からドリブルで前進。迷いなく右足を振りぬくと、これがゴールネットを揺らした。ラームの今大会初ゴールでドイツが先制に成功した。
対するギリシャは押し込まれる時間が続き、なかなかシュートまで持ち込めず。前半32分には中央から持ち込んだFWサマラスからのパスを受けたMFニニスのシュートはGKノイアーに阻まれた。その後はチャンスらしいチャンスはつくれず。同39分に失点すると0-1のまま前半を折り返した。
後半からギリシャは2枚の交代カードを切る。DFギョルゴス・ツァベラスとニニスに代わって、FWゲカスとMFフォタキスを投入する。後半7分にはカウンターからチャンスメイク。ゲカスとサマラスでPA左へ持ち込むが得点にはつなげない。しかし後半10分にカウンターから決定機。スルーパスに抜け出したFWサルピンギディスの右クロスをサマラスが右足で押し込んだ。詰めていたボアテングもクリアできず。ギリシャが1-1に追いついた。
試合は振り出しに戻されたが、ここからドイツの攻撃陣が目を覚ます。失点から6分後の後半16分、ボアテングの右クロスをケディラが右足ダイレクトで叩き込み、2-1と2度目のリードに成功。同22分にはシュールレに代わって、MFミュラーを投入した。すると同23分にはセットプレーから追加点。エジルの右CKに飛び込んだクローゼがヘディングシュートを決めた。クローゼの国際Aマッチ64点目で3-1に突き放す。
この勢いは止まらない。後半29分にはダメ押しの4点目。エジルからのパスを受けたクローゼがPA左からシュートを放つ。GKに弾かれるも、こぼれに反応したロイスが右足シュート。今大会初出場の若手MFが結果を残した。試合を決定づけたドイツは最後の交代カード2枚を切る。ともに得点を決めたロイスとクローゼに代わって、FWゴメスと今大会初出場のMFゲッツェをピッチへ送った。
対するギリシャは立て続けの3失点で沈黙。終了間際の44分にはPKで1点を返す。DFトロシディスの左クロスがボアテングの手に当たったとして、ハンドの判定。ギリシャがPKを獲得する。サルピンギディスがゴール右へ流し込み、2-4に詰め寄った。しかし、そのまま試合は終了。ドイツが2大会連続となる4強入りを果たした。
EURO2012 準々決勝|チェコ×ポルトガルの結果 [EURO 2012]
チェコ代表 vs. ポルトガル代表
2012年欧州選手権(EURO2012) 準々決勝
6月21日20:45(日本時間27:45)
(ワルシャワ国立競技場 - ワルシャワ)
入場者数: 58,145
主審: Howard Webb (England)
チェコ 0-1 ポルトガル
(前半0-0)
得点者(ポルトガル):
79' クリスチアーノ・ロナウド(レアル・マドリー)
EURO2012(欧州選手権)は21日、いよいよ決勝トーナメントに突入した。準々決勝が行われ、ポルトガルが後半34分にFWクリスティアーノ・ロナウドがダイビングヘッドを突き刺して、1-0でチェコを下し、2大会ぶりの準決勝進出を決めた。チェコもGKペトル・チェフを中心に固い守りで奮闘したが、8強で姿を消すこととなった。
ポルトガルのスタメンはグループリーグ3試合と同じ、不動のメンバー。対するチェコはアキレス腱を痛めているMFトマシュ・ロシツキーに代わって、今大会初出場となる21歳MFブラディミル・ダリダを代表初先発で起用した。
序盤は重苦しい展開が続いた。チェコは前半18分、右サイドに流れたダリダがDFとGKの間に絶妙なクロスを入れる。しかし走り込んだFWミラン・バロシュにはわずかに合わない。一方のポルトガルは中盤すぎからC・ロナウドを中心とした攻撃でリズムをつかみ出すが、同33分のオーバーヘッドはゴール右。同35分のFKは左に外れていった。
前半終了間際、ポルトガルにアクシデントが発生する。FWエルデル・ポスティガが右太ももを痛め倒れ込む。前半40分にFWウーゴ・アルメイダとの交代を余儀なくされた。
しかし前半ロスタイム、ポルトガルに決定的場面が生まれる。MFラウル・メイレレスからの浮き球パスに反応したC・ロナウドが胸トラップでボールを受けると、反転しながらうまくDFをかわして右足シュート。だが惜しくもGKペトル・チェフの脇を抜けたシュートは右ポストを叩き、ゴールラインを割ってしまう。C・ロナウドが最大のチャンスを決めきれず、前半をスコアレスで折り返した。
後半に入るとポルトガルの一方的展開となる。後半ファーストプレーでウーゴ・アルメイダがヘディングシュートを放つと、同5分にはC・ロナウドが直接FK。だがともにわずかに枠を外れると、同13分にはMFナニからのクロスをウーゴ・アルメイダがダイビングヘッドで合わせ、ゴールネットを揺らしたが、オフサイドを取られた。同19分にもMFジョアン・モウティーニョが豪快なミドルシュートを放つが、チェフが左手一本で弾き出した。
だがやはりこの男が試合を動かした。後半34分、右サイドに流れたジョアン・モウティーニョがクロスを上げる。するとファーサイドから走り込んだC・ロナウドがダイビングヘッドで合わせてポルトガルに待望の先制点が生まれた。エースの2試合連続ゴールで試合を決めた。
試合はこのまま1-0で終了。後半圧倒的に攻めたポルトガルが、27日に行われる準決勝へ駒を進めた。
EURO2012 第3節 グループD|イングランド×ウクライナ、スウェーデン×フランスの結果 [EURO 2012]
イングランド代表 vs. ウクライナ代表
2012年欧州選手権(EURO2012) グループD
6月19日20:45(日本時間27:45)
(ドンバス・アレーナ - ドネツク)
入場者数: 48,700
主審: Viktor Kassai (Hungary)
イングランド 1-0 ウクライナ
(前半0-0)
得点者(イングランド):
48' ウェイン・ルーニー(マンチェスター・ユナイテッド)
スウェーデン代表 vs. フランス代表
2012年欧州選手権(EURO2012) グループD
6月19日20:45(日本時間27:45)
(オリンピック・スタジアム - キエフ)
入場者数: 63,010
主審: Pedro Proenca (Portugal)
スウェーデン 2-0 フランス
(前半0-0)
得点者(スウェーデン):
54' ズラタン・イブラヒモヴィッチ(ACミラン)
90' セバスティアン・ラーション(サンダーランド)
19日に行われたEURO2012グループD最終節、イングランド対ウクライナの一戦は、1-0でイングランドが勝利した。イングランドはグループ首位で準々決勝進出が決定。ウクライナは敗退が決まっている。
イングランドは2試合出場停止だったルーニーが、ようやくEUROに登場。ホジソン監督が前日に明かしていたとおり、先発でピッチに立った。パートナーには、キャロルではなくウェルベックが起用される。しかし、序盤はその前線までほとんどボールが渡らない。
シェフチェンコが負傷でベンチスタートとなったウクライナは、立ち上がりからボールを支配して、イングランドを苦しめる。しかし、イングランドの中央の守備が強固な上、ウクライナはラストパスの精度がいまひとつ。あと一歩というところで、先制点にはつながらない。
後半の立ち上がりにイングランドが試合を動かした。右サイドでボールを持ったジェラードがドリブルで縦に突破してクロスを上げると、DF2人に当たってコースが変わったボールを、GKピアトフが取り損ねる。ファーに詰めていたルーニーがこれを押し込み、イングランドが先制した。
勝たなければいけないウクライナは、さらに攻勢に出る。しかし、運がない。62分には、同点弾が決まっているはずだった。
カウンターでつくったチャンスでデビッチが放ったシュートは、GKハートに当たってゴールへ向かった。テリーが必死に足を伸ばしてボールをかき出すと、レフェリーはラインを割っていないと判断。映像では完全にラインを割っているようだったが、ウクライナの同点弾は幻となる。
最後まで諦めないウクライナは70分にシェフチェンコを投入して巻き返しを図る。しかし、気持ちが先走り、なかなかチャンスは得られない。加えて、イングランドが逃げ切り体勢に入ったことで、好機は減った。
結局、ウクライナは最後までゴールを奪えず、イングランドが1-0で勝利。他会場でスウェーデンがフランスに2-0で勝利したため、イングランドは首位でグループDを突破している。
イングランドは24日にグループC2位通過のイタリアと対戦。2位通過のフランスは、23日にスペインと対戦する。
EURO2012 第3節 グループC|クロアチア×スペイン、イタリア×アイルランドの結果 [EURO 2012]
クロアチア代表 vs. スペイン代表
2012年欧州選手権(EURO2012) グループC
6月18日20:45(日本時間27:45)
(PGEアレーナ - グダニスク)
入場者数: 38,371
主審: Wolfgang Stark (Germany)
クロアチア 0-1 スペイン
(前半0-0)
得点者(スペイン):
88' ヘスス・ナバス(セビージャ)
イタリア代表 vs. アイルランド代表
2012年欧州選手権(EURO2012) グループC
6月18日20:45(日本時間27:45)
(ポズナン市立競技場 - ポズナン)
入場者数: 44,416
主審: Cuneyt Cakir (Turkey)
イタリア 2-0 アイルランド
(前半1-0)
得点者(イタリア):
35' アントニオ・カッサーノ(ACミラン)
90' マリオ・バロテッリ(マンチェスター・シティ)
■ アイルランド、キース・アンドリュースがイエロー2枚目で退場(89分)
EURO2012(欧州選手権)は18日、グループリーグC組の最終節を行った。勝ち点4で並ぶクロアチアとスペインの対決は後半43分に途中出場のMFヘスス・ナバスが決勝点を決め、スペインが1-0で競り勝った。2勝1分の勝ち点7としたスペインはC組首位突破。クロアチアは勝ち点4から伸ばせず、アイルランドに2-0で快勝したイタリアが勝ち点を5に伸ばし、逆転で2位通過を果たした。
クロアチアは14日のイタリア戦(1-1)から先発2人を変更し、MFプラニッチ、DFドマゴイ・ビダが今大会初先発。システムもイタリア戦の後半途中から採用した4-2-3-1でスタートし、1トップには2戦3発のFWマンジュキッチが入った。スペインは14日のアイルランド戦(4-0)と同じ先発メンバーだった。
勝った方が首位通過。引き分けでもスペインはグループリーグ突破が決まるが、クロアチアはイタリアの結果によって敗退となる可能性もある大混戦のC組最終節。前半は立ち上がりからクロアチアが積極的なプレスでスペインにプレッシャーをかけた。
スペインは前半23分、右サイドからPA内にドリブルで切れ込んだFWフェルナンド・トーレスが角度のない位置から右足でシュートを放つが、GKプレティコサが左足でセーブ。その直後にはDFセルヒオ・ラモス、さらにDFジェラール・ピケと両CBがミドルシュートを狙った。しかし、攻撃は単発。スペインらしいパス回しからの崩しはなかなか見られなかった。
クロアチアは前半26分にMFダリオ・スルナが右サイドから折り返し、マンジュキッチが右足で合わせるが、ゴール上へ。こちらも決定機をつくることはできず、前半は0-0のまま折り返した。
他会場では前半終了時点でイタリアが1-0とアイルランドをリードしていた。このまま終われば3チームが勝ち点5で並び、3チームの当該成績によりイタリアが首位通過となり、2位はグループ全体の得失点差でスペイン。クロアチアは3位で敗退となる。
1点が欲しいクロアチアはコンパクトな守備ブロックを敷いてスペインに対抗し、カウンターからチャンスをうかがう。後半14分には絶好機を迎え、右サイドを抜け出したMFルカ・モドリッチのクロスにMFラキティッチが飛び込んだが、シュートはGKカシージャスのビッグセーブに阻まれた。
スペインは後半16分、F・トーレスに代えてMFヘスス・ナバスを投入。MFダビド・シルバが中央に移り、ナバスは右サイドに入る“ゼロトップ”にシステムを変更した。一方のクロアチアは後半21分、一気に2人を交代。FWイェラビッチとMFペリシッチを投入してシステムも4-4-2に変更し、186cmのマンジュキッチと188cmのイェラビッチが前線で2トップを組んだ。
1点を取って準々決勝への道を切り開きたいクロアチア。スペインはこのまま0-0で終われば2位通過となるが、もしもクロアチアにゴールを許せば一気に3位に転落し、グループリーグ敗退が決まる。1点をめぐるギリギリの攻防は徐々に緊張感を増していった。スペインは後半28分、シルバに代えてMFセスクを投入。しかし、同33分、イニエスタからラストパスを受けたセスクは切り返しからシュートを狙うが、タイミングが遅れ、DFにブロックされた。
クロアチアは後半34分、再びカウンターから決定機を迎える。マンジュキッチの左クロスをペリシッチが胸トラップから右足ボレーを放つが、またしてもGKカシージャスがセーブ。同36分にはMFブエコビッチに代えてFWエドゥアルドを投入し、最後のカードを切った。
スペインを追い込むクロアチアだったが、世界王者は前がかりになる相手の隙を見逃さなかった。後半43分、セスクからの浮き球のスルーパスにオフサイドラインぎりぎりを抜け出したイニエスタがPA内で胸トラップ。横のナバスに流し、ナバスが右足でゴールに蹴り込んだ。これで勝負あり。1-0で競り勝ったスペインが勝ち点を7に伸ばし、C組首位でグループリーグを突破。2位にはアイルランドを2-0で下したイタリアが入り、クロアチアはグループ3位で敗退となった。
EURO2012 第3節 グループB|ポルトガル×オランダ、デンマーク×ドイツの結果 [EURO 2012]
ポルトガル代表 vs. オランダ代表
2012年欧州選手権(EURO2012) グループB
6月17日20:45(日本時間27:45)
(メタリスト・スタジアム - ハリコフ)
入場者数: 37,445
主審: Nicola Rizzoli (Italy)
ポルトガル 2-1 オランダ
(前半1-1)
得点者(ポルトガル):
28' クリスチアーノ・ロナウド(レアル・マドリー)
74' クリスチアーノ・ロナウド(レアル・マドリー)
得点者(オランダ):
11' ラファエル・ファン・デル・ファールト(トッテナム)
デンマーク代表 vs. ドイツ代表
2012年欧州選手権(EURO2012) グループB
6月17日20:45(日本時間27:45)
(リヴィウ・アレーナ - リヴィウ)
入場者数: 32,990
主審: Carlos Velasco Carballo (Spain)
デンマーク 1-2 ドイツ
(前半1-1)
得点者(デンマーク):
24' クローン・デリ(ブロンビー)
得点者(ドイツ):
19' ルーカス・ポドルスキ(ケルン)
80' ダース・ベンダー(ドルトムント)
ユーロ2012グループB最終節が17日に行われ、首位のドイツから最下位のオランダまで、4チームがグループ突破を争った。
2連勝でグループ首位に立つドイツは、引き分け以上で決勝トーナメント進出が決まる中、自力突破のためには勝利が必要なデンマークと対戦。19分にルーカス・ポドルスキの得点で先手を奪ったが、先制直後の24分にデンマークのミカエル・クロン・デリにCKからヘディングで合わされ、同点に追いつかれて前半を折り返す。
一方、グループBのもう1試合であるポルトガル対オランダでは、オランダが先制。勝ち抜けのためには2点差以上の勝利が最低条件となる中、11分にラファエル・ファン・デル・ファールトが鮮やかなミドルシュートを沈めた。しかし、勝利を収めればデンマークの結果如何では、グループ突破のポルトガルも負けてはいない。28分にはジョアン・ペレイラのスルーパスに抜けだしたクリスティアーノ・ロナウドがゴールを陥れ、今大会初得点を記録するとともに、試合を振り出しに戻した。
後半に入ると、4チームとも突破に向け一進一退の攻防を続ける中、試合が動いたのはポルトガル対オランダだった。74分にC・ロナウドがこの日2点目となるゴールを挙げ、ポルトガルが勝ち越しに成功。結局、C・ロナウドの2得点で、2-1とオランダに逆転勝ちを収めた。
また、前半に追いつかれていたドイツも、80分にラース・ベンダーが決勝点をマーク。2-1とデンマークに競り勝った。
この結果、3連勝で勝ち点9のドイツが、グループを首位で突破。2位には勝ち点6でポルトガルが入った。勝ち点3で3位のデンマーク、3連敗で勝ち点0に終わった最下位のオランダが大会から敗退した。